マスムネの教室

現役数学教師による役立ち情報発信ブログ

MENU

【中3数学 平方根編】 難問だけどクセになる良問シリーズ 第5弾!

f:id:ast-18-thank-379:20210825193318j:plain


こんにちは!マスムネ@mathmune532103です!

さて、今回は、『難問だけどクセになる良問』シリーズ第5弾!

中3平方根編です。

 

平方根は、中1で負の数が導入されて以来の、新しい数の概念です。

新しい数の概念が入ると、まず四則の計算の整備をしていきます。

そして、応用問題に移っていくんですが、根号を含む式の計算がしっかりできることがまず先決です。

 

その上で、いろいろな応用問題にあたっていきましょう。

 

では、問題にいきましょう!

 

問.$\sqrt{14}$ と $\sqrt{15}$ の間にある分数 $\frac{n}{m}$ のうち,$m $ が最小となるときの自然数 $m,n $ の値を求めなさい。

 

 

 

 

 

いかがでしょう?

今回の問題は2つの扱いができるかがポイントです。

数式での『平方根の扱い』

②数の範囲の扱い

です。

①は、要するにルートを取り除くために正しく2乗できるのか?ということ。

②は、最小となる自然数mを求めないといけないので、そのための処理がスムーズにできるか?ということです。

 

 

 

言葉にするとよく分からないかもしれないので、さっそく解説にいってみましょう!

【解答・解説】

 $\sqrt{14}$ < $\frac{n}{m}$ < $\sqrt{15}$ より,各辺をすべて2乗すると,

 $14$ < $\frac{n^2}{m^2}$ < $15$ が成りたつ。

そして,各辺をすべて$m^2 $をかけると,

$14m^2$ < $n^2$ < $15m^2$  ••••••①が得られる。

 ここで,①について $m=1,2,3,$ •••のとき,

①を満たす自然数 $n $ が存在するかどうかを調べれば良い。

$m=1$のとき,$14$ < $n^2$ < $15$  となり,

     これを満たす$n $ は存在しない。

$m=2$のとき,$56$ < $n^2$ < $60$ となり,

            これを満たす$n $ は存在しない。

$m=3$のとき,$126$ < $n^2$ < $135$ となり,

                      これを満たす$n $ は存在しない。

$m=4$のとき,$224$ < $n^2$ < $240$ となり,  

  このとき,これを満たす$n=15 $が存在する。

 

つまり, $m=1,2,3,$ のときは①を満たすは $n $ は存在せず, 

$m=4$ で初めて①を満たすが $n $ が存在するということである。

 

よって,答えは $m=4$,$n=15 $ 

 

 

どうでしょう?

今回のポイントは、まず問題文の情報を数式にできるかですよね!

つまり、

 

$\sqrt{14}$ と $\sqrt{15}$ の間にある分数 $\frac{n}{m}$ 

⬇︎

⬇︎

$\sqrt{14}$ < $\frac{n}{m}$ < $\sqrt{15}$ 

そして、

$14m^2$ < $n^2$ < $15m^2$  ••••••①

です!

ここまで来れば、具体的に$m=1,2,3,$…と代入していって、必要があれば計算すればいいし、なければ、今回みたいに当てはめていきながら自然数を絞っていけばいいです。

 

どのみち、慣れないうちは、具体的に入れてみて,状況をつかむっていうのはよくやる手法です!

 

解答の最初の入りもそうです。

状況をシンプルにつかむために、文章→数式に変換しています。

 

というわけで、今回の『他の問題に用できるッセン

略してOSは、

 

『条件が文章化されているときは、ひとまず数式に変換する』 

 

です!

まずは手を動かして、数式化する!

そこから、わかりやすい形に変える!

具体的に自然数mをあてはめながら考える!

 

このような流れになっております!

 

ぜひ、日をあけてもう一度、自力でやってみてください!

 

良問は、何度味わってもおいしいです!

 

では、以上になります!

ご精読ありがとうございました!